ボランティアで老人福祉施設の清掃のお手伝いに行ったときに聞いた話である。休憩中に食堂で雑談をしていると一人の入居者が、白髪をきちんとセットをして薄化粧で決めた完璧なヘアメイク状態で現れた。なんでも、美容室のボランティアの人が来て、入居者にヘアメイクのサービスをしてくれてるとのことだ。すでに80歳は超えているだろうと思われる女性は、とてもうれしそうにしているのが印象的で、素敵ですねと声をかけると少女のようにはにかんで笑った。
ヘアメイク一つのことだが、きれいになるということは、それだけで生活に張りが出るようである。時にはどんな薬よりも、その人の身体に効く効能を発揮するのかもしれない。普段の生活に追われて、自宅で過ごす機会が多くなると、身だしなみに気を付けるということが後回しになってしまう。それが不精な生活につながりだらしなくなってしまいかねない。かといっと、毎日、きちんとしているのもどこかで無理が出てきてしまうように思える
老人福祉施設の方たちも、毎日キチンとヘアメイクをするとなると、大変なことだと思うが、たまに人の手できれいにしてもらう作業を施してもらうと、なせが華やいだ雰囲気が漂うのは、いつもの生活とは違うメリハリが気持ちの中で起きている証拠であろう。人に見てもらう、自分がきれいになる。いくつになっても
こういう行為は、大事なことで生活に潤いをもたらす、ちいさなきっかけであう。いつまでも元気でいるためにヘアメイクは、効果的な頓服である。

